素材を大切にしたデザイン

土屋「OLUは、川辺さんからご依頼があってスタートしたのですか？」
轟木「OLUの企画の方から連絡をいただいて、素材を見せていただいて、そこからスタートしました。ふわっとした素材の気持ちよさ、何よりもその軽さにびっくりしたんです。自分の予想よりもずっと軽くて、巻いてみたらとても気持ちよくて。外した後も無意識で心地よさが続いているような感じだったんです。」

土屋「私も初めて触れたときの、軽さにはとても驚きました。もうこれに包まれて眠りたい・・・って思うほど、癒されるような感覚で」
轟木「そうなんですよね。気持ちよくて癒される！」
土屋「デザインする上でこだわったところを、コーディネートと合わせて教えていただいてもいいですか？」

極細の糸でできたストール

轟木「このストールはすごく細いカシミヤ糸で作られているんです。細すぎて、機械で織ると切れてしまうので、手織りの機で作られています。手作業が多くて、生地が濡れている時に手のひらでさすって(フェルティングといいます）、表面の毛が不規則に絡みあうことで、この自然な表情になるんです」
土屋「向こうが透けるぐらいの薄さですよね。巻いていないような感覚になるほど軽さにも驚きました。両サイドのラインもニュアンスがついていいですね」
轟木「ね、本当にきれいです。薄いから年間通して、旅にもいいですね。
これをアイボリーのセットアップに合わせてワントーンコーディネートにしました。普通はインにしないようなトップスをインにしてみると、オールインワン風になって新鮮です。」

フリンジでバランス良く

土屋「次に薄いのが、ぐるりとフリンジがついたストールですよね。フリンジが両端だけじゃなくて、ぐるっとというのが珍しいなと思いました。」
轟木「はい。これは、もうザクッと何も考えずに巻いてもすてきになるように、全体に房を付けています」
土屋「なるほど！絶妙なボリューム感ですよね。」
轟木「シンプルなワンピースと時も、立体感が生まれて、着こなしにリズムが生まれます。オフホワイトは顔周りが明るくなるのもいいですね。」

土屋「最後は裏表で色が少し異なるリバーシブルのストール。他のものに比べると少し厚みがあります」

轟木「表に出る糸と裏に出る糸の色を変えて織ってあります。幅広で厚さがあっても、見た目の想像重量ってあるじゃないですか。持ってみるとそれよりも、ぐっと軽いのがOLUのカシミヤのいいところで。」
土屋「本当にそうですね。そして見た目よりも柔らかいですね。 包まれる安心感が秋のちょっと肌寒い季節、アウターを着るにはまだ早いけどっていう時に、巻いて使うのにも便利そうです。」

轟木「薄手の服の時にもこれが、あれば大丈夫！というアイテムです。」
土屋「同じカシミヤでも、織り方で表情が全然違いますね」
轟木「そうなんです。元の素材と色が同じだからこそ、織り方や編み方で違いが出るようにということを考えながら、OLUのデザイナーの月原さんと試行錯誤しながらデザインしています。 無造作に巻くだけでも、雰囲気が出る男女共に巻けるかっこいいもの、心地のいいものを作りたかったんです。ファーストタッチで気持ちがいい！と感じた自分好みの肌触りのいいものって、無意識でも肌から、気持ちまで癒される気がします。」

土屋「カシミヤというと細い糸で綺麗に仕上げているものが多い中で、上品すぎないデザインで、いつものコーディネートに自然にフィットするのが嬉しいです。一度使ったら、手放せなさそう。」

轟木「そうなんですよ！秋冬の相棒になります。この気持ちよさ、ぜひ味わっていただきたいです。」