26 SEP. 2018 up date

hiroko watanabe interview vol.2

#01

interview vol.2

空間から広がるイメージ

--空間全部を使った展示がいつも素敵です。制作時点で意識されているのですか?



「そうですね。場所を与えられて、イメージが沸くことが多いです。この空間で、こんな作品が見れたらいいな、って。昨年行ったnidi galleryでの展示”small people"も、先にチェックの格子の中にものが並んでいるイメージが沸いて、そこから作品とテーマを考えました」



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--渡邉さんの代名詞となっているモチーフをぶら下げる展示方法は、いつ頃から?



「最初の展示空間がカフェだったんですけど、作品を見たい人以外の人も当然いらっしゃるんですよね。お客様越しに、作品を見ていただくのが申し訳なくて。

どこからでも見えるように、って考えたのが始まりです。

上からモチーフを下げると、その模様の中に入っているようになるかなーと思って、2回目の展示でモチーフを下げて見たんです。

そしたらその展示を見て、『ぶら下げて欲しい』っていうリクエストが増えて、味をしめたというか(笑)」



--ものが浮いていると、すごく不思議な気分になります。



「非日常になるんですよね。そいう非日常の空間を作りたいという気持ちもあります」



--私が初めて見た展示(2015年 shadows @nidi gallery)も、影が浮いているような表現にとても感動しました。その時に一緒に、拝見したのが「スプリングコレクターの話」という作品集で。(すでに完売しています)作品に添えられたストーリーが、さらに作品を際立たせていて、本当の話?作った話?と物語の世界に引き込まれました。

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「ありがとうございます。あれは、先にスプリングコレクターの話という展示があって、それの作品を記録したものなんです。もともと展示の時に出していた文章にプラスして書きました」



--文章もとても良かったです。作品とともにストーリーを書きたいという気持ちはあったんですか?



「いえ、文章と絵がとても苦手で。特に絵は…美大出身なのにお恥ずかしいんですが(笑)。だから文章は自分用なんです。作品を作るためのメモというか」



-スケッチみたいなこと?



「そうです!私、話をしているとどんどん脱線しちゃって(笑)でも作品は、言いたいこと表現したいことから、ずれたくなくて。目標に向かっていきたいんです。だから、最初に文章を書いてこういう風になりたい、っていう世界をちゃんと示しておくんです。それを一緒に展示したら、『面白い』と言ってくださる方も多くて。」

#02

ハピネス

ほんとうの話とつくり話

@FUURO (ピンク色の空間と作り話)

ハピネス

この間、うちにドロボウが入った。 1週間ほど旅行で家をあけていたのだけど、帰ってきたら、家財道具のほとんどが無くなっていた。 冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、テレビ、テーブル、本棚や食器棚、洋服ダンスは中身も一緒に盗まれていた。 でも、不思議なことに床に置いていたもの(落ちてしまっていたもの)は1ミリも動いていた様子はなく、そのままになっていた。 恥ずかしいことに、私の部屋はドロボウが入ったみたいにいつも散らかっている。なので、そこに残されたものは沢山あった。
しばらく、私は床に落ちているものだけで生活してみた。 多少不便な部分もあるけれど、あまり問題はなかった。 ドロボウに入られたというのに、案外すっきりしていた。 むしろ、ここに必要なものはすべて揃っていると分かり、幸せな気分だった。

@ギャラリーポポタム (ほんとうのお話と、ブラウス)

ハピネス

筆記体のブラウス1
昨年のことになるが、婚活パーティーなるものに参加した。 そこで優しい人に出会えたのだけれど、その人の洋服がどうしても好きになれなかった。こんなに他人の洋服を気にするなんて、自分としては発見だった。その時着ていたのが、銀の箔で筆記体が「耳なし芳一」のごとく全面にプリントされた霜降りグレーのパーカーだった。 それを踏まえて「筆記体を使って、かわいい服を作る」というのがテーマ。

--なるほど、そうなんですね!ハピネス(2017年@ブックギャラリーポポタム)の展示のお話もとても面白かったです。大変な毎日の出来事も、作品とともに読むと、少し和らいで感じるというか。

「二つの場所で同時開催だったので、色々悩んで…。
一つは、当時忙しくて自分の部屋があまりに荒れていて…ふとそこにあったほこりが綺麗に見えたことからイメージを膨らませて、全部ピンク色のファンタジーの世界を作りました。
もう一つは自分の現実にあった出来事から作品を作りました。こっちは本当にリアルすぎて、友人に驚かれたり、心配されたりもしたんですけど….。
両方とも、自分の日常生活のマイナス面から出たことがベースにして出来上がりました。」

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9/27 掲載

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