09 NOV. 2018 up date
Leyiris
「Leyiris」(レイイリス)は、「創造性の拡大」を意味する造語です。
手から生まれる物を大切にし、合理的な生産システムから少し外れることで新たな時代の可能性を探ります。
デザイナー自ら立体裁断をしたり、縫ったり、染めたり、絵を描いたり、と手を動かします。
生地は基本天然繊維のみで、拘りを感じる丁寧に作られた物を厳選し、染めは天然染料を優先します。
自然から生まれた素材がまた自然に負荷なく帰ることを考えています。

自然の恩恵を受けた色彩
天然の染料を使って

今後も長期的に取り組みますが、今回のコレクションの染めは、鹿児島の泥染めを多く使っています。 いわゆるよくある現代の天然染料のシステムとは全く違います。 山に自生する木を伐り、細かく砕き、火を起こし染料を煮出します。 煮出し終わった木は乾燥させ今度は、火を起こすための材料になります。 灰になった木はもちろん自然に帰りますし、灰の一部はその土地の焼き物の釉薬として使われます。

染めの水も100%地下水を使い、職人が1枚づつ染めていきます。 まさに自然の恩恵を受け頂いた色彩が、今回の色になります。 今回の染めに関する一連のシステムは大昔から変わらず、非常に合理的でミニマムで美しく感じました。 直接現場に行き打ち合わせを重ね一連の工程を見て、至った色彩です。
もちろんファッションですから、服に触れることで、楽しんだり、わくわくしたりしながら、
自然体で色々な問題を考え、向き合い、新たな時代を作っていけたら幸いです。
自然・デザイナー・職人・お客様・などなど、現代の合理的なシステムの中で生まれた距離感を縮め大昔の先人の知恵を生かし、
現代のシステムを平和的にアップデート出来たら面白いなと思います。
微力ではありますが、未来に向け服を通し対話が出来ればと思います。
着ていただける皆様の未来がより豊かなものとなりますよう丁寧な物作りをしてまいります。