19 APR. 2019 up date
肌触りの良いもの 夏
BIWACOTTON 監修
スタイリスト轟木節子さんとお届けする
初夏のスタイル
肌触りの良いもの 夏
BIWACOTTON 監修
スタイリスト轟木節子さんとお届けする初夏のスタイル
暑さや湿度や紫外線、ストレスが多くなるこれからの季節。
AMB100貨では身につけるたびに「気持ちいい」と
感じられる肌触りの良いアイテムを集めました。
中でも、一番におすすめしたいのが
BIWACOTTONという、琵琶湖のほとりで作られた
cotton100%の織りもの。
触った瞬間に感覚的に「これは気持ちいいぞ」というのが
伝わって来る不思議な素材です。
そのBIWACOTTONをプロデュースした
スタイリスト轟木節子さんにBIWACOTTONの魅力と、
肌触りの良い夏のアイテムの着こなしについて、
お話を伺いました。
2回の連載の一回目は、
BIWACOTTONとの出会いとそれぞれのアイテムの
デザイン秘話をバイヤーがお聞きしました。
BIWACOTTONとの出会い
轟木 「雑誌の特集で”涼を感じるアイテム“を探していた時に、代官山のインテリアショップでBIWACOTTONに出会いました。触った 瞬間に、今までにない触感で、涼しそう!そしてすごくさらっとしていて、気持ちがいいと思いました。 置いてあった資料を読むと、背景もおもしろくて、メーカーさんに連絡をとって商品をお借りしたのが始まりです。名前から果物のビワかなと最初思ったのですが、琵琶湖のほとりの高島市で織られているコットン生地で、そのルーツは「ステテコ」だったんです。」
バイヤー 「そうなんですね。私は轟木さんがイベントでBIWACOTTONを紹介されている時に初めて知って。やはり触った時のシャリっとした独特な素材感と、カットソーではなくて布帛(織物)だというのを伺って、不思議な素材だな着たらどんな感じなのだろう?と気になって購入したんです。それで、実際に着てみたらすごく気持ちよくて、そこから私もすぐにメーカーさんに連絡をしました。デザインも絶妙なシルエットで着回しやすいんですよね。レディースのデザインは、轟木さんがプロデュースされたんですよね」
轟木 「はい!ビワコットン の方からレディースラインを一緒に作りませんか?と声をかけていただいて、デザインしました。工場見学にも行って、実際に織られていくところを見ながら、開発者の方達からいろんなお話を聞きました。強くよりをかけたとても細い糸で織っていくので、生産するのにとても時間がかかるんですよ。試行錯誤の末にたどりついた他にない新しい生地で、まるでドラマの話しのようでした!」
肌触りを大切にしたいデザイン
バイヤー「作りたいもののイメージはあったんですか?」
轟木「さらっと気持ちのいいよく伸びる素材だったので、あったらいいな!と思うものがたくさん浮かびました。直接肌に触れるもの、インナーを!と思ってキャミソール・フレンチスリーブ・レギンスや、ゆったりシルエットのTシャツ、1シーズンで終わらない、いつでも買えるようなスタンダードなデイリーウエアにしたいという気持ちで作りました。」
バイヤー「どれも細い部分に工夫がされているように思いました。デザインのポイントを教えていただけますか?
轟木 「フレンチスリーブのインナーは、バレリーナの練習着のイメージで、襟元を開けて胸元にギャザーを入れました。インナーのつもりで作ったのですが、イベントでお客様とお話ししてみると「一枚で着ています!」っていう方も多くて驚きました。いちばんの自信作の色は、ローズピンク帯びたベージュです。薄い素材を着た時に、インナーがひびかない、スタイリストの仕事での経験が活かされたアイテムかもしれないですね。「透けない」というのにこだわっています。胸のしたまでは生地を二重にしてブラジャーの形がひびかないようにしました。ぜひ白いシャツの中に着てみていただきたいです!汗が目立たないように汗止めをつけたのもポイントです。」
バイヤー「今回のデニムとのスタイリングもとても素敵でした。確かに一枚で着たくなってしまいそうです。レギンスパンツのシルエットもとても綺麗でした」
轟木「レギンスは脚にフィットするものが多いですが、ストンとしたまっすぐなシルエットで、脚がきれいに見えるようなものが欲しいなと考えていて、それを形にしました。パンツのように見えるので、靴とのバランスも良くて、一枚あると本当に便利です。ルームウエアのように着ていただいてもいいですよね。」
バイヤー「インナー以外だとTシャツとTドレスがありますね」
轟木 「Tシャツは、自分自身も欲しかったオーバーサイズのデザインにしました。長めの袖丈で日焼け対策、二の腕もかくれる、一枚でラフに着てもさまになる大人のTシャツができました。 白は、オフホワイトでなく、青みのある白でキリッとした印象。モノトーンで全身コーディネートにすれば少しモードな雰囲気になりますよ。」
バイヤー「Tドレス、撮影の時もみんなから『欲しい~』という声が上がりましたね!」
轟木「Tドレスは、女性らしさをポイントに。後ろのネックラインは、着物の抜け襟のようにしたくてVネックにしました。袖口に切り替えを入れてきゅっとたくし上げた時のフォルムもすてきになるようにしました。 気持ちのいい素材だから一枚で着たいので、"透けない""身体の線を拾い過ぎない"ように、身頃の部分は生地を2枚重ねています。実はファーストサンプルは白い1枚生地で作っていたのですが、透けが気になって、デザイン修正する時に”どうにか身頃を2枚重ねて作れないか”とお願いしたんです。かたちもきれいに仕上がってよかったです!」
バイヤー「シルエットや着心地はもちろんのこと、コーディネートのイメージまでしっかり考えて、細かなカラーまでこだわってい作られているところ、いろいろなコーディネートを考えられているスタイリストさんならではですね。白の色味、確かに真っ白なのか、オフホワイトなのかで印象はかなり変わりますよね。今回の特集のコーティネートも色合わせがどれも素敵でした。夏のコーディネートのポイントも教えていただきたいです」 →次回に続く。
スタイリスト。
1972年、熊本生まれ。
ファッション誌、カルチャー誌、広告などで幅広く活躍。
シンプルな中にスパイスの効いた、 独自の空気感が漂うスタイリングが人気。 ナチュラル志向なライフスタイルも注目されている。
フォトグラファーとしての活動も。
著作に日々のスタイリングのヒントがつまった
『毎日のナチュラルおしゃれ着こなし手帖』
『毎日のナチュラルおしゃれ着こなし手帖 2』など
Staff Credit
スタイリング:轟木節子
ヘアメイク:宇津木明子(kilico.)
モデル:志暁(Nowfashion)
テキスト:土屋あすか
NEXT 4月19日(金)公開|肌触りの良いもの 夏 vol.2 >>